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虫歯治療・歯髄温存療法

虫歯治療

虫歯治療

歯がなんとなく痛い、冷たい物を食べるとしみる……そんな症状はありませんか? それは、むし歯の症状かもしれません。風邪などは家で安静にしていることで治ることもありますが、むし歯は違います。放っておくことでどんどんと進行してしまいます。少しでも違和感があった場合はできるだけ早く高槻の歯医者「宮地歯科医院」へご相談ください。

虫歯の進行度と治療法

※表は左右にスクロールして確認することができます。

進行状況 症状 治療法
CO CO ごく初期で、自覚症状はありません。歯の表面に若干白濁があります。 正しいブラッシングとフッ素塗布で再石灰化(※)を手助けすることで、治療をせずに治る可能性があります。この段階でむし歯を発見するためには、定期検診を受けることが大切です。
C1 C1 エナメル質が溶けた状態で、冷たい物がしみ始めます。歯の表面が少し黒ずみます。 むし歯を削って、そこにレジン(歯科用プラスチック)を埋めます。
C2 C2 むし歯が、象牙質まで達した状態。冷たい物がしみ、痛みを感じ始めます。 むし歯を削って、そこにレジンを埋めたり、場合によってはインレー(詰め物)を詰めたりします。
C3 C3 むし歯が歯の内側にある神経まで達した状態。特に何もしなくても激痛を感じる、つらい段階です。 むし歯を削った部分にクラウン(被せ物)をします。ほとんどの場合、根管治療が必要になります。
C4 C4 むし歯が神経まで達した末期状態。神経が死んでいるので、痛みは感じません。さらに進行すると、患部に膿がたまり、再度激しく痛みます。 この段階になると、抜歯と根管治療が必要になります。その後、入れ歯やインプラントなどで歯の機能を回復します。
※再石灰化…むし歯菌が作り出す酸により、歯の表面から溶け出したカルシウムやリンを、だ液の力で元に戻す働き。
当院では、できるだけ歯を削らないMI治療を念頭においた治療を実践しております

MIとは、Minimal Intervention(ミニマル・インターベンション)の略称で、日本語では「最小限の侵襲」と訳せます。2000年に国際歯科連盟FDIによって提唱された概念であり、今では世界でも標準的な考え方となりつつあります。歯を削る量を最小限に抑え、可能な限り神経を残し、できるだけ歯を残す道を模索する治療方法です。

MI治療が重要な理由

MI治療が重要な理由

歯は骨と同じ硬組織であり、リン酸カルシウムが主成分となっていますが、再生する力を持っていません。歯科治療で削った歯は元に戻ることがないのです。つまり、切削量が多くなるほど歯の寿命も縮まるため、MI治療の重要性が叫ばれるようになりました。

当院のMI治療の具体的な取り組みについて

当院では、MI治療を実現するために、次のような取り組みを行っております。

イクロスコープによる拡大視野での治療

マイクロスコープによる拡大視野での治療

歯科用顕微鏡であるマイクロスコープを用いることで、視野を肉眼の20倍程度まで拡大することができます。その結果、虫歯の進行度合いや健全歯質との境界をより正確に把握することが可能となります。

バーダム防湿による無菌的環境の確立

ラバーダム防湿による無菌的環境の確立

治療する歯以外を「ラバーダム」と呼ばれるゴム製のシートで覆うことで、患部への唾液の侵入を防ぐことができます。また、コンポジットレジン充填や詰め物の装着の際には、窩洞(=虫歯を取り除いた穴)を乾燥させる必要があるため、ラバーダムによる防湿効果が発揮されます。

蝕(=虫歯)検知液による感染部の明示

う蝕(=虫歯)検知液による感染部の明示

う蝕検知液は、虫歯菌に感染している歯質だけを赤く染める薬液です。感染歯質を明示することができるため、削る範囲を最小限に抑えられます。

端が小さい「MIバー」による切削

先端が小さい「MIバー」による切削

虫歯はハンドピースに「バー」を装着して削ります。バーの先端部分はいろいろな形状をしていますが、小型であるほど繊細な処置が可能となります。そこで当院では先端が極めて小さい「MIバー」を用いて歯の切削を行っています。

ンポジットレジン充填

先端が小さい「MIバー」による切削

従来の虫歯治療では、金属製の詰め物を装着するのが一般的でした。いわゆる“銀歯”は、「合着」という物理的な固定が必要となるため、歯を削る量もやや多くなります。一方、レジンやセラミックは、歯質と化学的に接着することができることから、歯の切削量も最小限に抑えられます。当院のMI治療では、ほとんどのケースでコンポジットレジンを使用しており、健全な歯質をより多く残すことが可能です。

歯髄温存療法

歯髄温存療法とは

歯髄温存療法とは

歯髄温存療法とは、外傷や虫歯治療の際、歯の神経と血管で構成される歯髄が露出したケースに適応される治療法です。歯髄が細菌に感染しているかどうかを見極めなければならないため、始めから抜髄(=神経を取る処置)を選択する歯科医院も少なくありません。当院では、レントゲン撮影や冷温刺激、電気刺激検査などを実施して、適応の可否を精密に診断します。

歯髄を残す理由

歯髄を残す理由

歯髄は、歯に酸素や栄養素、免疫細胞を供給する重要な組織です。そのため歯髄が失われると歯が脆くなり、歯根破折(=歯の根が割れる現象)を招きやすくなります。日本人が歯を失う主な原因には歯根破折も含まれています。つまり、歯髄を残すことは歯の寿命そのものを延ばすことにもつながるのです。

歯髄温存療法の流れ

POINT1 ラバーダム防湿

処置を施す患歯以外をゴム製のシートで覆い、治療中の感染を防ぎます。歯髄温存療法では、歯の神経がむき出しとなっているため、無菌的環境の確立が極めて重要となります。

POINT2 マイクロスコープの使用

マイクロスコープで視野を肉眼の20倍程度まで拡大します。極めて高い精度が要求される歯髄温存療法においては、必須ともいえる機材です。

POINT3 手作業で感染歯質を除去

歯髄温存療法のケースでは、タービンと呼ばれる高速ドリルが使用できません。神経の汚染や損傷を防ぐためにも手作業での虫歯除去が必要となります。当院では主に、マイクロスコープ用エキスカベータによる手作業での虫歯除去を実施しております。必要に応じて低速ドリルも使用します。

POINT4 確実な止血

歯髄からの出血を放置すると、材料の硬化や抗菌作用が妨げられてしまうため、止血は確実に行います。

POINT5 MTAセメントの使用

MTAセメントには、神経のバリヤーの形成を促す作用が期待できます。生体親和性・封鎖性・抗菌性に優れたセメントを用いることで、予後が良好となります。

POINT6 精度の高い被せ物の装着

最後は被せ物の装着です。封鎖精度の高い修復処置を行うことで、細菌の侵入経路をシャットアウトできます。